2009年9月アーカイブ
新潟県津南町の"ニューグリンピア津南"で枯れかけたナラに炭を撒きました。
すでに枯れて白骨化したもの、この夏枯れて葉を赤く染めるもの、葉を黄色に染めるもの。
元気そうに見えるもの。
測定した土壌酸性度は、pH4.29という値を示し強酸性土壌でした。
炭は100kg用意しました。枝を伸ばした下 を深さ10cmほど掘って炭を埋めました。
元気そうに見えるミズナラに変化が見えます。
根元にはカシノナガキクイムシが穴をあけて出た木くずが落ちています。見上げれば葉が黄色く
染まっています。
順番で行けば次にこのミズナラが枯れていくことになります。
この虫の入ったナラにも炭を入れてやりました。
炭まきを取材してくれたのは、十日町タイムスと津南新聞でした。
この場所を設定してくれた萩原光之先生と大平俊弘ニューグリンピア津南総支配人に
感謝申し上げます。
赤星栄志さんの講演を聞きました。
麻は大変優れた素材で、世界では産業用大麻として盛んに栽培され、利用されています。
禁止している国はアメリカと日本だけです。
EUは麻の栽培に補助金を出して栽培を奨励し、製品はベンツやベンベのボデーに用いれ、鉄
よりも強く、軽く、経済的で環境にも大変すぐれています。
日本では北見市で麻特区をとりました。
沖縄宮古島では豚の敷きわらに用いて、豚は気持ちが良くなり、よく眠り、人が来ても驚かな
くなり、匂いが少なくなり、目がきれいになり、穏やかになって高値で売れるようになりました。
一頭30万円だったものが45万円になりました。
麻はまっすぐで強くて美しい。
ヨーロッパの土地12%に麻を栽培すれば、すべての紙を賄え、北海道の面積に麻を栽培すれ
ば全世界の油が賄えます。
麻には21世紀を生き抜くパワーが秘められているようです。
柿渋は自然塗料として見直されてきました。
富岡の安田喜持さんから「南牧村には柿渋作りにむく"イヌクワズ"があります。村には経験者が
一人残っていますので話してみます」。
土屋政夫さんの指導で柿渋作りに挑戦です。
柿をもぐ時期は「早ければ柿渋が少なく、遅ければ柿渋にならない」。
8月末から9月の頭がいいという。
臼と杵で細かくついて、麻袋で液を絞って容器に入れて寝かせれば濃度が高いものができる。
今回は石の上で柿を砕いてカメに詰めて自然水をひたひたに加える、加水法で行った。
水をくわえて一週間置くとアルコール発酵してきた。これをザルでしぼって液をカメで寝かす。
色は乳白色でしだいに淡い褐色になり、柿渋特有の酸味を帯びた香りがしてくる。
寝かせる期間は最低一年。3年熟成させると、濃い赤褐色になり上質で"玉渋"と呼ばれる。
木材に塗れば、防水・防腐・防虫・防かびなどのすぐれた作用がある。
渋はタンニンなので鉄・塩・酒・油分を避ける。
佐渡の古澤諭吉さんはコナラを伐ってマイタケを栽培してきました。
そのナラ山が15年ほど前からおかしくなってきました。
伐根の年輪からも読み取れます。年に5ミリの成長してきた木が、15年前から急に落ちて1ミリに
なっています。根本付近から新しい芽も吹き出しています。
コナラ林に入ると半分以上のコナラが枯れて、生き残った木も、梢から枯れ出していました。
このままでは全てのコナラ林を失うのも時間の問題です。
佐渡の専門学校の小林清太郎先生は生徒を連れてナラ山に入り、早速カシノナガキクイムシの食害
痕の木くずを探し始めました。生徒も加わって50本ほど探しましたが、一本も見つかりませんでした。
「虫がいなくてナラが枯れています」。「今朝の授業でナラはカシノナガキクイムシで枯れますと話した
ばかりです」。
ナラは虫で枯れるのではないようです。土壌は超強酸性のpH4.27でした。
持ち寄った炭50kgを撒くことにしました。
二人ひと組になって梢枯れの始まるナラ一本に10kgの炭を撒きました。
あなたたちの炭撒き行動は、世界に先駆けた最先端の行動になります。と励ましました。
(梢枯れを始めたコナラ) (根元付近から芽を吹き出すコナラ)